群馬・少林山達磨寺 縁起だるまの発祥地とその歴史
- cupress19281
- 6月24日
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更新日:6月25日
3月4~5日、新聞学会合宿で群馬を訪れました。オンライン版第3弾となる今回は富岡製糸場のリポートをオンラインで配信します。

群馬県高崎市に位置する少林山達磨寺は、縁起だるまの発祥地として広く知られ、多くの参拝者を迎えている。
寺の歴史は室町時代末期にさかのぼり、当時、厄除けや子授け、縁結びのご利益があるとされる観音様が祀られていた観音堂が、鼻高村の高台に存在していた。
延宝年間、洪水後に川で見つかった香り高い古木が観音堂に納められ、その前に紫色の霞が立ち込めたことから、村人たちはこれを吉兆と捉えたという。
その後、一了居士という行者が夢で達磨大師のお告げを受け、この木で達磨像を彫ることとなった。像が完成した後、大雨で別の木が流れ着き、それを使って達磨像のための厨子が作られ、像と共に安置されたという。
この出来事をきっかけに、観音堂周辺は「少林山」と呼ばれるようになり、その名は周辺地域に広まった。その後、領主の酒井雅楽頭忠挙公の支援を受けたことで、元禄10年に少林山達磨寺が創設され、今日に至るまで多くの人々に親しまれている。
また、縁起だるまの起源は天明3年にさかのぼる。当時、9代目住職の東嶽和尚が、大飢饉で困窮する農民を救うために、張り子のだるま作りを伝授した。
これがきっかけとなり、現在に続く縁起だるまが誕生した。
訪れた当日は雪が降っており、少林山達磨寺は幻想的な雰囲気に包まれていた。北斗星を神格化した北信辰鎮宅霊符尊、初祖達磨大師、開山心越禅師が祭られている境内の霊符堂には、企業名などが書かれた達磨が大量に安置されている。参拝するだけに留めず、知っている企業名がないか探してみるのも楽しみ方の一つだろう。
(原)
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