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【新連載】「You は何しに中大へ?」第一弾

 


 中央大学のホームページによれば、665人の留学生が中央大学に通っている。国別に見ると、中国からの留学生は457人、次に韓国の115人と続く。本紙はこうした数字からは見えない留学生の姿を追う。生い立ちや日本に来た経緯、さらには日本の好きなところなど、ざっくばらんにインタビューし、それを記事にまとめていく。初回はスウェーデンから来たマティスさんだ。初対面にも関わらず、やさしいオーラをまとい、日本語でインタビューにもとても丁寧に答えてくれた。


―いきなりですが、「You は何しに中大へ?」

ストックホルム大学東アジア学科在学中に、交換留学生として2019年の秋に中央大学に来ました。半年の留学でしたが、国際寮での交流など楽しいことがいっぱいあって、ストックホルムに戻っても日本で勉強したいと思っていました。そこで、ストックホルム大学を辞めて、日本語学校で日本語を覚えて、今度は正式に中央大学の入試を受けて、国際経営学部に入学しました。


―すごいですね。東アジア学科に在籍していたそうですが、日本にもともと興味があったということですか。

そうですね。母がアジアの料理が好きで、日本食もよく作ってくれていたので、その影響もあると思います。インターネットで初めて検索したことも日本についてでした。その時、Youtube で日本の音楽とか映画の予告編を見たんですよ。そうしたら、日本語の発音が「かわいい」と感じました。それから、しゃべれるようになりたいと強く思うようになったんです。


―なるほど。日本語すごいお上手ですもんね。ちなみに英語も話せるのですか。

はい。もちろんです。そのほかにも、母語のスウェーデン語、同じ北欧のノルウェー語、フランス語も話せます。今は、インドネシア語と韓国語を勉強しています。


―マルチリンガルですね!かっこいいですね!日本の音楽や映画はよく見るんですか。

音楽は、「サカナクション」とか、「マカロニえんぴつ」をよく聞きます。映画は「万引き家族」「そして父になる」「砂の女」が好きです。「砂の女」は少し古い映画ですが、ストックホルム大学で勉強していた時に、授業で見る機会があって、すごいシュールで変な映画なんですが、面白いです。


―突然ですが、日本のいいところってどんなところですか。

本当に突然ですねえ(笑)。町がきれいなところですかね。スウェーデンも綺麗なほうだとは思うんですが、日本には町中にゴミ箱があまりないのにどうやって綺麗に保っているのか不思議です。あと、電車がきっちり時間通りにくることですね。日本に来た時に、電車が1分遅れてて、それに対して駅のアナウンスで謝罪していたのを聞いて、母と笑いました。スウェーデンだと遅延は当たり前だし、謝ったりすることはほとんどないので、非常に驚きました。


―逆に日本の悪いところはありますか。

これは、はっきり物事を言ってくれないことですね。ヨーロッパの人は思っていることをはっきりと言ってくれるので、すごく楽ですね。日本の人は遠回しに思っていることを言うので、はっきりいってほしいと思うことはあります。スウェーデンも日本と似ているところがあって、本音と建て前を使い分けることもあるのですが、日本と比べれば言いたいことは結構言う文化だと思います。


―なるほど。東京以外で行った場所はありますか。

あります!大阪、奈良、長野とかですね。あと、沖縄は5回行きました。


―5回も行ったんですか。普通の日本人より行ってると思いますよ笑。では、日本で一番好きな場所は沖縄になるのでしょうか。

う~ん。大阪ですね。大阪の町並みなども好きですが、やっぱり「人」が好きです。関東地方の人ってちょっと真面目な雰囲気があるんですが、大阪の人はすごくオープンで親しみやすいですね。フレンドリーだから、大阪ですぐ友達ができましたし、ヨーロッパに言った気分でした。あと、関西弁がやさしく聞こえて、すぐため口になって仲良くなれました。


―大阪私も好きです。ところで、スウェーデンの方の日本に抱くイメージってどのようなものなのですか。

とにかく、遠いところのイメージで、侍とか将軍とかそういうイメージが強いですね。あとは、ロボットとかAIとかハイテクなイメージで、日本ではトイレとかお風呂が「しゃべる」と話題になっています。


―確かに日本のお風呂は「お風呂が沸きました」って、しゃべりますね笑。日本食レストランはスウェーデンにありますか。

ありますよ。和食ブームなのかわかりませんが、日本食レストランが増えている印象ですね。ラーメン屋さんやお好み焼き屋さんなどもありますし、日本人の方が経営しているレストランもあるようです。あと、理由はわかりませんが、タイ料理屋さんで、日本のお寿司を出す店も多いです。


―そろそろ時間もなくなってきたので、最後に、卒業後はどうされるおつもりですか。

日本では、学生の経験しかないので、一度働いてみたいと思っています。日本もスウェーデンの企業は結構進出しているので、例えばIKEAとかH&Mとかの日本支部に勤務してみたいですね。


―そうですか。応援しています!本日は、インタビューに応じていただき、ありがとうございました!

こちらこそ、ありがとうございました。


【取材後記】

マティスさんは、とてもやわらかいオーラをまとい、受け答えも大変丁寧に答えてくださった。留学生の生い立ちや日本に対するイメージなど聞いてみないとわからないことがたくさんあった。今後も、この連載を続けていきたい。(小林)

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