11月4日(金)、KOTORIホール(昭島市民会館)にて、Mr.&Miss Chuo Contest 2022 finalが開催される。本コンテストは、中大生の応募者から選出されたファイナリスト10名が、ファンの投票とミスコン期間中の活動によって優勝者を決める、いわゆるミスコン・ミスターコンに当たるものだ。しかし、この説明だけでは、Mr.&Miss Chuo Contest 2022というコンテストがどういったものであるのか、いまいち実態が掴めない。なぜなら、形式を説明をしただけで、その裏にある事情や想いについて、全く触れていないからである。そこで、中央大学新聞学会では、本コンテストを運営する学生団体RPに直接取材を行った。当記事では、学生団体RPによる取材協力を基に、中央大学におけるミスターコン・ミスコンの実態に迫る。
学生団体RPは、ファイナリスト自身の成長や、夢の第一歩となるようなコンテストを目指している。そして、その想いは、本コンテストのテーマに込められているという。そのテーマというのが、「3:mé〜目醒める私、芽吹く私、銘打つ私。〜」である。これは、「自分」を表すmeという英単語と、目(me)醒め(殻を破り可能性を広げ、新たなステージに立つ自分)、芽(me)吹く(アイデンティティを確立させ、光輝を放つ自分)、銘(me)打つ(魅力を引き出し名を馳せる自分)という3つの言葉をかけたものだ。3という数字には、「創造性」と「輝き」という意味が含まれている。このテーマから、無限の可能性を秘めたファイナリストが目醒め、芽吹き、銘を打つスポットライトを当て想像を超えるような舞台を創り上げようという運営の意思がひしひしと伝わってくる。その想いについて、学生団体RPは以下のように述べる。
ー団体のメンバーは「学生でも世の中に影響を与え得ることを証明する」をコンセプトに、企画・撮影・編集など全て学生自身の手で行っております。学生達の手でファイナリストの魅力を引き出し、世の中へ発信していき、羽ばたかせたいという思いを抱きながら活動しています。
上記の言葉から、如何に学生団体RPが本コンテストにファイナリストの未来を考え、努力を重ねているか窺える。また、本コンテストは、Instagram、YouTube、TikTok、Twitterなど様々な媒体で発信されている。そうすることにより、各SNSを通じて、中央大学を知り興味を抱く者が増えていく。実際に、昨年度出場していた澤村美南さんは、ミスコンを通じて、中央大学の2023年パンフレットの表紙を務めることになった。このように、中央大学も、本コンテンツを影響力が大きいものと捉えている。学生団体RPの活動は、参加者の将来を背負うだけではなく、ミスコン・ミスターコンを通して、中央大学の広告に貢献しているのだ。
昨今、ミスコンの在り方が変わってきていることも、本コンテストに触れる際に欠かせない背景である。実際に、上智大学ではルッキズムの助長を促すことを理由にミスコン・ミスターコンを廃止した。また、獨協大学では、性別の枠組みを取り払った審査を行うべく、ミスコン・ミスターコンを融合している。こういった各大学の変化からは、ミスコン・ミスターコンの在り方を考えざるを得ない。この潮流に対し、学生団体RPは次のように考えている。
ー近年の潮流から「ミスコンに対する風当たりが強くなってきている」ということは運営側も直接肌で感じています。
ですが、当コンテストでは選考の時にその人の内面や意思、夢を重視しております。
そして、ミスコンから自分の夢に向かっていく人がいることもまた事実です。「自分の夢を叶えるためのステップアップの舞台となる。」「夢への近道になるのではないか?」出場を希望する学生の多くはこのような理由で応募してきています。
当コンテストの形態が今後変わるかどうかは、後輩たちが今後運営を行なっていくため明確に述べることはできません。ですが、「夢のために出場したい」と思う学生がいる限り「外見ではなく、その人の内面、人間性、夢を応援するためのミスコン」として運営を続けていきたいというのが我々の思いです。
現状、学生団体RPでは、ミスコン・ミスターコンの維持を選択している。しかし、それは変化からの逃避ではない。言うなれば、ファイナリストの将来を背負い、今日まで実績を作ってきた彼らの、勇気ある決断なのである。
11月4日、本コンテンツはフィナーレを迎える。ファイナリスト、学生団体RP、観客が一つとなり、新たな歴史が生まれる瞬間を、是非見届けたい。(江崎・大坂)
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