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  • 執筆者の写真中央大学新聞

箱根神社~関東総鎮守箱根 権現~

 箱根町港で箱根海賊船「ビクトリー」に乗り、蘆

ノ湖を渡って元箱根港に移動した。クルーズ中に芦ノ湖の風景を楽しんでいると、湖の中に箱根神社の鳥居が見えてくる。この水中鳥居は、上皇陛下の立太子礼とサンフランシスコ講和条約締結を記念して、1952年に建てられたものだ。講和条約に調 印した吉田茂元首相が書いた、「平和」という扁額が掲げられており、「平和の鳥居」として親しまれている。 人気の撮影スポットで、この日も多くの人々がデッキに集まって写真を撮っていた。暗緑色の山々と青色の芦ノ湖に、朱色の鳥居が映えて、非常に美しい光景だった。

 元箱根港から箱根神社の本殿までは、歩いて20分程だった。箱根神社の本殿が位置するのは、標高1,356mの駒ヶ岳の山麓だ。この駒ヶ岳は成層火山で、神社の参道が通る急斜面は溶岩流の末端崖であり、本殿などの建物は溶岩流の上に建っている。険しい階段がある参道は、樹齢600~800年を超 える高い老杉に囲まれ、澄んだ空気が流れていた。

このように険しい地形の箱根は、古来、山岳信仰が 盛んであった。奈良時代の天平宝字元年(757年)に、山岳修行僧の万巻上人が、箱根大神の御神託を授かって現在の場所に社殿を建立した。平安時代初頭に、東海道の幹線道路として箱根路が開通すると、箱根神社は交通安全の神様として知られるようになる。



山中の箱根神社


 その後、多くの名だたる武士が信仰を寄せた。武士による信仰を集めていたことから、境内には武道場が開設されている。

 例えば、源頼朝は箱根神社を深く信仰し、鎌倉幕府の将軍自らが箱根神社を参詣することが恒例行事となった。後の執権北条泰時が制定した『御成敗式目』においては、箱根神社は願いを捧げる神々の筆頭に挙げられている。箱根神社は、「関東守護」「関東鎮守」と呼ばれた。

 徳川家康も、箱根神社に対して寄進や大規模な社殿造営を行なった。江戸時代の東海道の整備によって、参拝は益々盛んになり、庶民信仰の聖地となった。現在でも、開運厄除・心願成就・勝運守護・交通安全に御神徳の高い神様として、箱根神社は広く信仰を集めている。

 境内末社の九頭龍神社(新宮)は、蘆ノ湖の守護神九頭龍大神をお祀りしている。九頭龍大神は、金運守護・商売繁盛・縁結びの 神様として崇拝されている。特に最近は、縁結びの神様として人気が高いようだ。また、社殿の前に湧き出る霊水「龍神水」は、持ち帰り可能で、人気がある。箱根神社と九頭龍神社の「二社参り」、さらに駒ヶ岳山頂にある離宮・箱根元宮への「三社参りり」が推奨され ているので、ぜひ合わせて参拝したい。

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