日々さまざまな工夫と努力を続けている─学食が抱える課題と今後
- 中央大学新聞
- 30 分前
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2025年4月から、中央大学の各キャンパスで学食を運営する、中央大学生活協同組合(以下、中大生協)・株式会社芭巣亭・東京ビジネスサービス株式会社・銀座スエヒロカフェテリアサービス株式会社が、相次いでメニューの値上げを行った。しかし値上がりしたとはいえ、飲食店と比較すると、かなり低価格であることは明らかだ。学生が「安くて美味しいごはん」を食べ続けられる背景には、どのような工夫と学食が抱える課題があるのか。中大生協の担当者に話を聞いた。

─運営上の課題を教えてください。
学食は昼休みなど限られた時間帯に利用が集中するという特性があります。そのため、短時間で多くのお客様を対応する必要があり、一定数のスタッフの確保が欠かせません。しかし、お昼休みのピークを過ぎると来客数は大幅に減少し、準備や片付けにかかるコストとのバランスを取るのが大変難しくなっています。
─商品単価を抑えるためにどのような工夫をしていますか。
食材については、発注を取りまとめるシステム(インフォマート)を導入して常に価格を比較し、同じ商品であればより安く仕入れられる業者を選定しています。
しかし、物件費や人件費の上昇が続くなか、仕入れ価格や来客数が変わらなければ、客単価を上げない限り、毎年の利益は確実に減っていくことになります。
─今後来客数を増やすために考えている、具体的な取り組みはありますか。
「学食に行くと楽しい」と思ってもらえるようにしたいと思っています。いまはお昼休みのピーク帯だけが混んでいる状況です。お昼休みの前後も利用していただけるよう、おやつや軽食を販売するようにしたり、目を引くように「大きなメロンパン」(ベーカリー&カフェ フラット)を作ったりしています。またポップ作りやSNSでの発信にも力を入れていて、あらゆる側面で努力しています。ゆるやかではありますが、長年積み重ねていくことで、お客様が増えてほしいと思っています。
─中大生に一言お願いします。
学生のみなさんが「楽しく・美味しく・健康的に」食事をしていただけるよう、生協では日々さまざまな工夫と努力を続けています。大学生活の限られた時間の中でしか味わえない「学生食堂の味」を、ぜひ楽しんでご利用いただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
我々が日々利用している学食は、運営側の努力と工夫の上に成り立っていた。学生のことを考え尽くして提供を続ける人たちに感謝を忘れず、いまだからこそ味わえる学食のメニューをぜひ味わってほしい。
(小泉美)
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