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時間割変更大騒動 多摩モノレール一時騒然

 4月10日、多くの中大生が利用する多摩都市モノレールは、新学期初日の朝から想定外の混雑に見舞われた。京王線からの乗り換えで多くの学生が集まる高幡不動駅では、ホームに入りきらなくなった乗客が階段まで列を作り、中央大学が迂回路として提示した多摩センター駅では一時入場制限がかけられた。実際に混雑時モノレールを利用した学生は「絶対混雑率200%越してたよ、あれ」とすら語った。

なぜこうなったのか・・・

 一体どうしてこのような事態は引き起こされたのだろうか。 その大きな要因の一つに、中央大学の時間割変更があるのは間違いない。 中央大学は今年度より授業時間を従来の90分から100分に変更し、一限の開始時刻を9時20分から9時に変更した。変更後の一限開始時刻は、中央大学と同じく多摩地区にキャンパスを有し、多くの学生がモノレールを利用する明星大学(最寄り駅は中央大学・明星大学駅)や帝京大学(最寄り駅は大塚・帝京大学駅)の一限開始時刻と重なってしまった。そのため、これら三大学の一限開始時刻の9時に間に合うようなダイヤのモノレールは、想像を絶する込み具合になったのである。 はたして大学当局は、時間割変更を行った場合このような事態になることを想定していなかったのであろうか。

 この点について、小紙1272号の報道によると、大学当局は混雑するであろうことを事前に想定しており、多摩都市モノレールにダイヤ改正や安全管理の要請を行うことをはじめ、比較的空いている多摩センター駅を利用して迂回する通学方法を学生側に紹介したり等、一応の対策は取っていたとのことだ。

 しかし前述の通り、迂回路として提示された多摩センター駅においても、一時入場制限がかかるなど、非常に混雑した様子が見受けられた。対策の効果は非常に薄いとしか言いようがないだろう。のような事態となって生じるのは、大学側はなぜ時間割変更後の一限開始時刻をわざわざ近隣の大学と同じ9時に設定したのかという疑問だ。この点に関して、前述の小紙1272号の報道によると、大学当局は「一限開始時刻については、近隣の他大学と授業開始時刻を少し変えて9時10分とする案を含め、複数案があったものの、最終的に9時からの開始に決定した。このことで時間割が理工学部のものと一致し、理工学部の教授や学生との交流授業が可能となるというメリットもある」との見解を示している。確かに、中央大学では多摩キャンパスに学部共通棟の建設を予定するなど、学部横断的な教育を進めているため、今回の時間割変更によるメリットについては一応理解ができる。しかし、そのためだけに多くの学生が苦しみながら通学し、遅刻をする可能性に瀕せられるというのは、何が何でもおかしな話ではなかろうか。本末転倒である。


全国区の騒動に

 また、今回の騒動は学内のみにとどまらず、学外からも関心を集めている。ツイッター上では「♯もとの時間割に戻せ中央大学」のハッシュタグがトレンド入りし、一時全国で三位になるほどの盛り上がりを見せ、多くのまとめサイトが今回の騒動について取り上げた。話題となったハッシュタグを作成したごんでぃー氏によると「異常な程モノレール混雑している現状に対する怒りを表現しようと思い考えた」とのこと。この騒動は最終的に、テレビ朝日の「Abema Prime」においても特集が組まれ、中央大学の名がモノレール騒動という不名誉な形で全国に知れ渡たる結果となった。  26年ぶりの新学部創設に法学部の都心回帰など、中央大学ブランド復活が声高に叫ばれる中での今回の騒動は非常に痛い。


現代版学生運動か

 また今回の騒動に関して、中央大学の全サークル組織を統括する、学内最大の学生自治組織である「サークル統一会議」も大学側に対して何らかの行動を起こすのではないかとの見通しが強まっている。現代版の学生運動ともいうべきハッシュタグのトレンド入りに引き続き、今日まで学費値上げ阻止や仮執行体制打破を実現させてきた「サークル統一会議」の新たな動き、ここまで広がった騒動を大学当局も無視できないであろう。  実際に混雑したモノレールを利用した学生は口々に「精神的疲労を感じた」「もう乗りたくない。徒歩のほうがマシ」「異常、圧迫されて危険を感じた」と語っており、事故が起こりかねず、非常に危険なのが実情。中央大学には多摩都市モノレールや学生頼みの対策だけでなく、具体的かつ効果的な対策を早急に講じてほしい。

 奇しくも、今回のモノレール騒動の当日、中央大学のHP上、ニュースの欄には「多摩モノレールの混雑解消への協力のお願い」と並んで、東京五輪での鉄道混雑について提唱している理工学部田口教授の記事が掲載されていた。今回の時間割変更を活用して、理工学部の教授や学生との交流授業をやるというのなら、一度田口教授に時間割変更に伴うモノレールの混雑解消について伺ってみてはいかがだろうか。


(編集:学2・椎藤)

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