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  • 執筆者の写真中央大学新聞

中大 新学部設立か

 現在中央大学には8つの学部と6つのキャンパスが存在している。「経済学部」「商学部」「文学部」「総合政策学部」「国際経営学部」は多摩に、「理工学部」は後楽園に、「国際情報学部」は市ヶ谷田町に、そして「法学部」は茗荷谷にそれぞれ設置されている。都内に5つのキャンパス、合計8つの学部を有する中央大学に近年、新学部設置の話が挙がっている。


 中央大学は中長期事業計画 Chuo Vision2025 を掲げており、それに沿って事業が今まで進められてきた。中長期事業計画の中で中央大学は2025年までに学部数を10以上にすることを目標にしており、現在2つの学部の新設が予定されている。


 一つは 到来する超高齢化社会の課題解決に向けて、健康スポーツ分野をフィールドとしたデジタル×スポーツ系学部である「健康スポーツ科学部(仮称)である。


 もう一つは食料危機、環境負荷軽減が課題である農業分野を教育フィールドに、課題解決を目指すデジタル×グリーン系学部の「農業情報学部(仮称)である。


 そこで予算について考えたい。近年、中央大学では本事業の他に、法学部の移転や校舎の建設といった大規模な事業を行っている。これらの事業は受験生・学生にとって良い刺激となり、中央大学の将来的な発展に繋がることだろう。その一方で、中央大学に学費を納める身としては、予算のソースが気になるところである。広報課に問い合わせると、2学部設置については、大学・高専機能強化支援事業の一環として行われている補助金に採択されたとの返答があった。同事業は、文部科学省が、諸外国と比べて理系を専攻する学生を少ないことを問題視して提示し、デジタル・グリーン等への成長分野を牽引する高度専門人材の育成に向けて学部転換等の改革を継続的に行うことを目的とする。2023年度の初回公募では118件が選考された。中央大学は、その一校というわけである。このことから、本件に伴う学費の負担増加というような懸念を抱く必要はなさそうだ。


 今回のこの新学部の設立によって、中央大学は新たな試みをすることとなる。 デジタル×スポーツ、デジタル×農業といった学部横断型の新学部の設立によって学生にとっての新たな学びになるだろう。筆者としては特に、デジタル×農業のかけ合わせが興味をそそられる。農業においてその場の気温、湿度などの天候に関する情報を整理して分析するのは、作物の出来に関して非常に重要なことであると考えられている。それまでは農業は農家の毎日のきめ細やかな作物の観察、長年の経験による勘などによって支えられてきたが、同時にそれは毎日かなりの負担を強いることでもある。だが、その作業も情報化が進めばおそらくかなり軽減されるだろう。また、長年の作業によるノウハウの受け継ぎが必要なくなるので、新たな農業人口の創出ということも期待できると思う。 


 現在それぞれの学部領域にはほかにさらなる優良校が存在しているが、これらの従来とは異なる新しい風が、それらを突き崩し全体の学問へ大きな改革をもたらしてほしい。(江崎・伊藤・亀田) 

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